http://eiga.com/news/20160108/4/
時代は”4K”を超えていく。既に耳慣れた高画質の代名詞、”4K”。お手持ちの「iPhone 6s/6s Plus」には12メガピクセルのカメラが搭載されており、HDビデオの4倍の解像度(3,840×2,160)で4Kビデオを撮影することができる。それならば、かの大スクリーン”映画館”が、それ以下に甘んじているわけにはいかない、というワケだ。撮影難易度は跳ね上がり、製作プロセスは複雑化。システムの一新を余儀なくされ、映画製作の現場は密かに、大混乱中だ。
それでも、観客の皆さまがお求めになるのだから、逡巡している場合ではない。せっかく小型化した最新撮影機材を投げ捨てての体力勝負に挑み、熟練したソフトを捨てて未知数のバージョンアップ、採算の見えない設備投資も厭わない。深刻なのは、制作スタッフばかりではない。”女優”の皆さんの心情も、察して頂けるだろうか。まるでウサギのような食生活を更に極め、スターオーラよりも目立ちすぎる出で立ちで太陽光を避けて生きる人生には、かける言葉も見つからない。それもこれもすべて、”高画質”に並々ならぬコダワリをお持ちの観客の皆さまのため。
追伸、
人間の目の解像度は35.04ppi。つまり、2.5mの距離で見る旧型のフルHD40V型テレビ、50V型テレビはいずれも、すでに人間の目の限界を超えている。拡大表示(つまり”画質低下”)しない限り、4K画質を視認できる人類はまだ、存在しない。 [ エドリード・ジャパン編集部 / EDL-editorial dept.]